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下田龍馬伝で町おこし

下田支部 企画・広報委員 森 敏

容堂・海舟が謁見した宝福寺(謁見の間は当時のまま残る)
容堂・海舟が謁見した宝福寺
(謁見の間は当時のまま残る)

伊豆の下田は、嘉永6年(1853)、ペリー提督率いる黒船艦隊の来航によって開港され、幕末の英傑たちが交わった「開国のまち」として知られている。

実はこの下田、現在放映中の大河ドラマ「龍馬伝」の主人公、坂本龍馬と浅からぬ縁がある。それは文久3年1月、龍馬が土佐を脱藩して9ヶ月目、勝海舟に弟子入りして1ヶ月後の出来事、第15代土佐藩主山内容堂一行と、龍馬ら脱藩浪人を抱える勝海舟一行が、偶然の嵐により、ここ下田に逗留することになった。龍馬の脱藩の許しが欲しかった海舟は、容堂一行が滞在している宝福寺に出向き、下戸の海舟が、大酒のみの容堂の勧めた酒を飲み干すことで、見事に龍馬の許しを得たのである。その時、龍馬は下田の住吉楼という遊郭で吉報を待っていたという。「脱藩罪」を許され自由の身となった龍馬は、その後、維新回天の活躍をするに至ったのである。そして、その1年半後の元治元年6月、龍馬は海舟に生涯の夢である「蝦夷地開拓の夢」をこの下田で語っている。


容堂と海舟が酌み交わした杯 容堂が龍馬脱藩赦免の証として白扇に書いた「歳酔三百六十回 鯨海酔侯」(字を囲む絵は瓢箪)
容堂と海舟が酌み交わした杯 容堂が龍馬脱藩赦免の証として白扇に書いた「歳酔三百六十回 鯨海酔侯」(字を囲む絵は瓢箪)
今年1月、地元の建築業者によって樹齢300年の杉の木を使った龍馬木像が寄贈され話題になった。
今年1月、地元の建築業者によって樹齢300年の杉の木を使った龍馬木像が寄贈され話題になった。

そんな龍馬ブームにあやかって、「下田と龍馬」を広く知って頂こうと、今年1月に観光関係団体、商工団体10団体が結集し、「下田龍馬伝志援隊」が結成された。

今、下田の町には「下田龍馬伝」の幟旗が町中にはためき、「龍馬くんコイン」や「龍馬小判」も作られ、龍馬による町おこしが盛んに行われている。不景気風が吹く中、幕末を颯爽と駆け抜けた龍馬のように、伊豆に新しい風を起こしてもらいたい。


市内通貨としても使える「龍馬くんコイン」(1000円)と「龍馬小判」(3000円) 今年2月、市民が結集して「下田龍馬伝志援隊」の出陣式が宝福寺境内にて行われた。
市内通貨としても使える「龍馬くんコイン」(1000円)と「龍馬小判」(3000円) 今年2月、市民が結集して「下田龍馬伝志援隊」の出陣式が宝福寺境内にて行われた。

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